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コラム

熱中症を予防して猛暑を乗り切りましょう

2010.8.9 / 2:03 PM

記録的な猛暑が続き、熱中症による救急搬送や死亡のニュースが後を絶ちません。当クリニックでも、熱中症で輸液を受ける方が増えてきております。

熱中症とは、高温の環境で発生する様々な障害の総称で、熱痙攣、熱失神、熱疲労、熱射病といった病型があります。

人間は高温にさらされると、汗を出したり、皮膚の血流量を増加させたりすることによって体温を下げようと調節します。高温状態が続くと、大量に汗が出て水分や塩分が失われます。

水分だけを補給して、相対的に血液の塩分濃度が低下すると、脚や腕、お腹の筋肉痛やこむら返りが起こります(熱痙攣)。

また皮膚など末梢血管の拡張により、体全体の血液循環量が減少すると、脈は弱く速くなり、顔面は蒼白となって、めまいや失神を引き起こします(熱失神)。

多量の発汗に水分や塩分補給が追いつかず、脱水状態になると、全身倦怠感、めまい、頭痛、吐き気などがみられます(熱疲労)。

これを放置すると熱射病に移行してしまいます。熱射病は、高体温により中枢神経系に異常をきたした状態で、多臓器不全に陥り死亡率が高くなります。

熱失神や熱痙攣は、現場でも対処し得る比較的軽症の状態であり、①まず涼しい場所へ移動し安静にさせます。②そして氷や濡れタオルなどで首筋や腋の下、脚の付け根を冷やします。③もし嘔吐がなければ、水分と塩分もしくは電解質調整補充液を補給させます。嘔吐があるなどで経口摂取ができない場合や、高齢者や基礎疾患のある方は、医療機関への搬送が必要になります。

熱中症は、気温が30度を超える「夏日」ではなくても、湿度が高いと汗が蒸発せずうつ熱状態となり発症しやすくなります。健康な若年者でも、高温多湿の環境下での過度な運動や労働で発症し得ます。また、高齢者や乳幼児は、炎天下の屋外だけでなく室内でも注意が必要です。室内の温度・湿度調節や水分・塩分のこまめな補給を心がけ、猛暑を乗り切りましょう。