小谷クリニックでは外来一般診療の他、定期往診・訪問看護などの在宅医療にも取り組んでいます。

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コラム

がん検診を受けましょう

2011.2.24 / 10:15 AM

脳血管疾患、心臓病とともに、がんは長い間、三大死因の一角を占めてきました。最近は、日本での1年間のがんによる死亡者は約34万4千人と言われています。高齢者になると3~4人に一人は何らかのがんになるとも言われるくらいですが、40~50歳代の働き盛りの方にも多いのが特徴で、一家を支えている方の死亡という大きな障害につながりかねません。それを防ぐためには、症状が無くても年に1回は検診を受けることが重要になります。

ちなみに日本人の臓器別がん死亡率の高い臓器は、男性で①肺(24) ②胃(16)③大腸(11;結腸7+直腸4) ④肝臓(10.5) ⑤膵臓(7) 以下前立腺、食道、胆嚢胆管、女性で①大腸(14;結腸10+直腸4) ②肺(13) ③胃(12.5) ④膵臓(9) ⑤乳房(8.7) 以下胆嚢胆管、子宮、卵巣となっています(①~⑤のカッコ内数字は%)。

現在横浜市で福祉行政の一環として行われているがん検診のうち、当クリニックにて可能なのは、肺がん検診、胃がん検診、大腸がん検診、前立腺がん検診です。

【肺がん検診】肺がん死亡は増加傾向が明らかで、日本人のがん死因の男性で第1位、女性で第2位を占めます。検査は、胸部エックス線撮影を正面からと側面からの2方向で撮影します。一旦、当クリニックでの判断をお話ししますが、その後毎月の呼吸器科専門医を交えた読影会でのチェックも受けますので、最終結果のお渡しはその後になります。もちろん、急ぐべき結果が判明した方には、受診した時点でお伝えして精密検査に移行することになっています。肺がんが疑われた場合、胸部CTや喀痰細胞診を行います。

【胃がん検診】胃がん死亡は減りつつありますが、日本人のがん死因の男性で第2位、女性で第3位を占めています。検査は、バリウムを飲んで食道・胃・十二指腸のエックス線撮影を行います。胃がんが疑われた場合、胃内視鏡を行います。当クリニックでは経鼻細径内視鏡ですから、嘔吐反射が少なく済みます。初めからバリウムを飲まずに内視鏡希望の方は、予約時に御相談下さい。

【大腸がん検診】食生活の欧米化とともに増えていると言われているがんで日本人のがん死因の男性で第3位、女性で第1位を占めています。検査は、自宅で採便をしていただきその中に人血の混入があるか否かを調べます。陽性であれば、大腸内視鏡を行います。但し当クリニックでは実施していませんので、その際は他院に紹介いたします。

【前立腺がん検診】最近は増加傾向に歯止めがかかってきていますが、2000年までは増加の続いたがんで、男性で第6位を占めています。検査は、採血をしてPSAという前立腺がんの腫瘍マーカーを測ります。正常上限を超えている場合、泌尿器科に紹介し精査をしてもらうことになります。

以上が当クリニックで受けることのできるがん検診ですが、横浜市で推進しているがん検診としては、他に乳がん検診、子宮がん検診があります。

なお、当クリニックでがん発見に役立つ検査としては、CT、超音波検査、MRI、各種腫瘍マーカー測定などがあります。横浜市のがん検診でカバーしきれない肝臓、胆嚢、膵臓、腎臓、膀胱、脳などの腫瘍が心配な方は御相談下さい。

【哀悼】今年の1月には、在宅で3名のがん患者様を看取りました。
Aさん(69歳女性):上行結腸癌のため1月16日(日)午後1時20分に死去、Bさん(80歳男性):胆嚢癌のため1月20日(木)午後8時に死去、Cさん(46歳女性):膵癌のため1月24日(月)午前3時24分に死去、の方々です。いずれの方々も連絡を受けすぐに訪問し確認ののち、御身体の御浄めを御家族とともにさせていただきました。ご遺族の心中はいかばかりかと思いますが、私たちも、悲しさ苦しさ悔しさを味わわされるひと時です。いずれの方も症状が出てから死亡までの期間は2~数カ月と短く、早期発見が如何に重要か思い知らされます。そのためにも症状が無くても、上記の検診を受けるようにしてください。

院長 小谷利克